日本第四紀学会
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2009年度研究委員会活動報告

 2009年度は以下の5 委員会が活動を行った。

地球温暖化問題を検討する研究委員会(代表者:陶野郁雄)

  1. 2009年12月19日に九州大学21世紀プラザにおいて、GCOE「自然共生社会を拓くアジア保全生態学」との共催で、シンポジウム“生物多様性からみた地球温暖化” を開催した。また、そのための打ち合わせや準備を行った。
  2. 次年度、地盤工学会の地球温暖化に及ぼす影響に関する研究委員会や環境省の地球温暖化グループとの懇談会を行うための打ち合わせなどを行った。

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東アジアにおける酸素同位体ステージ3の環境変動と考古学研究委員会(代表者:小野 昭)

 2010年6月5日〜6日にシンポジウム「日本列島における酸素同位体ステージ3 の古環境と現代人的行動の起源」 を長野県御代田町浅間縄文ミュージアムで開催(浅間縄文ミュージアム・八ヶ岳旧石器研究グループと共同主催)。 研究委員会メンバー10人が話題提供した。(本誌報告参照)

 今までに本研究委員会のシンポジウムで報告した内容に韓国の研究者の論文も加え Quaternary International 誌に特集号を編集中である。

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古気候変動研究委員会(代表者:公文富士夫)

 研究集会(「中部日本における更新世中・後期の編年と環境変動」:2010年5月1日、研究発表3件、信州大学理学部大会議室、 川上湖成層ボーリング試料の開示・試料採取;5月2日、現地見学会 八ヶ岳東南麓の中部更新統)を八ヶ岳団体研究グループと共同で開催し、 計24名の参加を得て、八ヶ岳東南部の火山灰層序に関する知見を広げることができた。 特に埋沢沿いの露頭と樋沢における学術ボーリング・コア試料との対応関係が確認され、今後の分析による解明が期待できる。

 古気候、気候変動に関わる各種の情報の交換を行った。2009年度の地球惑星合同大会、 日本地球化学会等の学術大会で古気候分野のセッションが開催され、多くの会員の参加があった。 古気候変動研究委員会とは直接の関係はないが、PAGES 研究集会(6月5日〜6日:名古屋)も開催され、 国内外における古気候研究についての情報交換が図られた。

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テフラ・火山研究委員会(代表者:長岡信治)

 2008年〜2010年にわたって東京で数回の会合を開き、INTAV 国際野外集会“Active Tephra in Kyushu, 2010” の開催準備を行ってきた。2009年11月に2nd サーキュラーをHP に掲載し、参加登録および講演要旨の受付を2010年2月まで行った。 さらに講演要旨に基づいて選定された12名(キャンセル1名を含む)の若手研究者の旅費の補助を決定した。

 2010年5月9日〜14日に鹿児島県霧島市シビックセンターにて、一日巡検(12日、13日)を含む“Active Tephra in Kyushu, 2010” が開催され、11カ国から76名(日本人42名)が参加した。6人の研究者による招待講演と、48件の口頭発表と35件のポスター発表が行われた。 14日にはINTAV の今後の活動方針と、2011年のINQUA ベルン大会で提案するセッションについて議論された。 ポスト巡検(5月15日〜17日)には37名が参加し、阿蘇、雲仙、九重をめぐり、大規模火砕流の露頭を前に活発な討論がなされた。 これらの報告を「第四紀通信」17巻4号に掲載した。 なお、今回の研究集会で発表された研究は「Quaternary International」の特集号として出版される予定である。

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古地震・ネオテクトニクス研究委員会(代表者:吾妻 崇)

 2008年岩手・宮城内陸地震の発生域および横手盆地東縁断層帯を対象として、2009年11月28日〜29日に野外集会(参加者8名)を開催した。 また、野外集会開催に先立ち、2009年11月20日に都内で事前談話会(参加者21名)を実施し、今泉俊文会員(横手盆地の活断層について)、 田力正好会員(河成段丘からみた奥羽山脈周辺の地殻変動について)、 八木浩司会員(2008年岩手・宮城内陸地震に伴う斜面災害)に話題提供をして頂いた。 また、両企画に関するホームページを開設・運営した。

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