INQUA(国際第四紀学連合)情報
2015年夏日本国内INQUA大会野外巡検コース公募のお知らせ
国際第四紀学連合第19回大会組織委員会
2011年INQUAベルン大会におきまして,2015年夏に日本国内にてINQUA大会を実施することが正式に決定されました. 大会組織委員会として,日本国内INQUA大会では日本とその周辺域において多数の野外巡検コースを設定し, 大会の充実を目ざしています. そこで第四紀学会会員をはじめ,関連研究分野の研究者等に対しまして,広く野外巡検コースを公募いたします.
なお,2011年の招致活動に際しては,INVITATIONパンフレットを作成し, 野外巡検コース仮案として8件のMid-congress One-day Field Trips(一日巡検)と 14件のPre-congress and Post-congress Field Tripsを内外に紹介いたしました. 学会ホームページの招致提案書( http://staff.aist.go.jp/t-azuma/INQUA2015japanWEB.pdf)をご覧下さい. 現在これらの提案者に対して正式に野外巡検コース設定に関して打診しているところです. これに加えて是非ともあらたにINQUA大会野外巡検コースをご提案頂くことを歓迎いたします. ご提案頂ける場合,下記項目を2015inqua-sec-ml@aist.go.jpまで12月末日までにご回答下さるようにお願い申し上げます.
- 野外巡検コース案種類(該当する方を記して下さい):
Pre-congress and Post-congress Field Trips Mid-congress One-day Field Trips - タイトル(英文):
- 案内者名(英文):
- 実施日数: 日
※なお,プレ・ポストの巡検コースであっても一日間でも構いません.
希望があれば下記のいずれかについて,該当する項目を示して下さい.
- Pre-congress Field Trip (〜2015年7月26日,全コースとも1日間以上)
- Mid-congress One-day Field Trip (2015年7月30日,全コースとも1日間)
- Post-congress Field Trip (2015年8月3日〜,全コースとも1日間以上)
今後の予定
- 2013年8月:日本第四紀学会大会(弘前大会)までにコース/参加費を確定
- 2014年4月:各巡検コースの案内文書(内容・およそのコースと日程・移動形態・参加費・最少催行人数,巡検コース紹介の写真等)の締切
- 2014年7月:巡検参加の募集開始
募集の詳細はこちらにも掲載されています⇒(Wordファイル 17KB)
第19回INQUA名古屋大会(2015)への招致ご協力のお願い
日本第四紀学会・日本学術会議国際対応分科会INQUA 国内委員会では、2015年開催予定の第19回国際第四紀学連合(INQUA) 大会を日本へ招致するための委員会を2009年8月に設置し、招致の準備を進めています。 これまでに4回の招致準備委員会を開催し、学術テーマおよび開催地、組織等の検討を行ってきました。 2010年7月23日にはINQUA執行部に招致の提案を行い、 名古屋国際会議場を開催地として2011年5月1日までに正式な提案文書を送付することになりました。 ここにこれまでの概要を報告し、招致に向けて、会員の皆様のご協力をお願い申し上げます。
INQUAの概要
INQUA(International Union for Quaternary Research)=国際第四紀学連合は、1928年に設立された国際的な組織で、 第四紀の環境変化を学際的に明らかにするために、国際的な共同研究や情報交換を促進する目的で設立されました。 現在50弱の国や地域から構成されています。4年に1回大会(Congress)が開催されており、次回は2011年7月20〜27日にスイスのベルンで、 第18回大会が開催されます。
大会は、中日の1日巡検を含めて1週間の会期で通常開催され、大会の前後にそれぞれ5件から10件の巡検があります。 参加者はおよそ500名から1000名で、前回のオーストラリアのケアンズの大会では口頭とポスターを含めて約1300件の発表が行われました。 10弱のセッションが平行して行われ、日本からは過去数回は30名から50名が参加しています。 大会は、通常7月下旬から8月の夏に開催されています。
大会の参加報告は、毎回「第四紀研究」に掲載されており、前回の報告は、第四紀研究、48巻、1号、19〜44ページに掲載されていますので、 ご参照ください。
INQUA 招致の手続き
INQUAの次の大会の決定は、直前の大会の会期中に開催される国際評議員会の投票で決定されます。 分担金を支払っているメンバー(国または地域)からの代表者が、国際評議員会で投票し決定されます(約35ヶ国・地域)。 国際評議員会は会期中に2〜3回開催され、開催提案を行った国からの発表の後、会期中に開催されるその次の国際評議員会で投票され、 次回の開催地が決定します。開催地の提案については、手続きがINQUA 理事会から2010年4月に公表されました。 次回のベルン大会の次の2015年の第19回大会については、招致の意思表明と連絡責任者の連絡の締め切りが2010年8月1日、 正式な提案書(主催地、日程、テーマ名、組織委員会の構成、科学プログラムの概要、会場の概要、巡検の内容、登録料、 学生や途上国からの参加者への支援、普及活動ほか)の締め切りが2011年5月1日となっています。
日本からのINQUA 招致
INQUAの大会は、1990年に中国の北京で開催された第13回大会がアジアで開催された唯一の大会です。 日本では今までINQUA大会は開催されていません。日本は、2003年のINQUA 第16回大会(米国、リノ)で、 正式に第17回大会の招致を行いましたが、オーストラリア(ケアンズ)、日本(東京)、イギリス(エジンバラ)の3つの提案の投票の結果、 オーストラリアのケアンズに決まり、日本招致には至りませんでした。なぜ日本開催か
INQUA大会を日本で開催することには、大きく2つの意味があるかと思います。 第一は、日本の第四紀研究の成果とフィールドを直に世界の人に見てもらえる、知ってもらえることです。 これまでのINQUA 大会では、日本からの参加者は30名から50名程度で、学会員の5%にも及びません。 日本の第四紀学に関係する研究者は優に2000名を超えていますが、その成果のほんの一部しか、INQUA 大会で報告されていません。 なるべく多くの日本の第四紀研究者に参加してもらい、研究の成果をINQUA 日本大会で発表して頂きたい。世界に発信して頂きたい。 そのような場を提供することができます。また日本には多くの面白いフィールドがあります。 大会の巡検を通して、海外からの参加者から直に学び、また理解してもらえることは双方が得することです。 更に、日本で開催されるINQUA 大会をもとに、国際学術誌から特集号が出版され、 日本の第四紀研究の成果が世界に発信される良い機会になればと思います。 第二は、学際的な第四紀学の各分野の世界の最先端の研究を一同に聞くことができることです。海外からは世界のトップの研究者を含めて、 400名から600名の人がINQUA大会に参加します。個別のシンポジウムと異なり、INQUA大会では幅広いテーマを扱いますので、 参加者の専門以外の第四紀学の世界の最先端の講演を直接聞くことができます。論文でしか見たことが無いような著名な研究者、 現在学問を引っ張っているような若手研究者、また学生・ポスドクなど、海外から多様な研究者が参加します。これらの人たちとの交流は、 今後の研究に大きく貢献するとともに、特に日本の若い人たちに大きな刺激となるかと思います。 個々の専門のシンポジウムやワークショップと異なり、INQUA大会は、幅広く第四紀学の最先端を学ぶことができます。学際的で、 総合的な第四紀学では非常に重要なことです。次の世代の学問の発展のためにも、このような場を日本で設けることは大切です。 以上の2点以外にも、日本で開催する意義は多々あるかと思います。アジアで2回目のINQUA大会ですので、 これを機に更にアジアの諸国との連携が深まることも期待できます。
招致準備委員会での検討結果
招致準備委員会では、昨年の8月以来、開催地(会場)、テーマ、体制などの検討を行ってきました。
開催地の選定では、JNTO(日本政府観光局)の協力を得て、国内の候補地の資料を収集し、費用、アクセス、会場の部屋等から検討してきました。 この結果、約10の候補地から、札幌、つくば、新潟、名古屋、福岡の5ヶ所を選考し、更に検討を行った結果、 「名古屋国際会議場」を開催候補地とすることに決定致しました。開催費用、会場(部屋数、広さ)、海外や前後の巡検からのアクセス、 宿泊施設、開催地からの資金援助(助成金)、INQUA理事会からの要望、地元の支援体制などを検討した結果です。
開催時期については、お盆の時期を外して、2015年7月の最後の週の1週間を開催期間とし、この前後に巡検を実施する予定です。
INQUAの招致準備委員会は、8年前の誘致の時は、主に日本第四紀学会の会員から構成されていましたが、今回は各学協会からも委員をお願いし、 できるだけ第四紀学に関してオールジャパンの体制がとれるようにしています。 第四紀学に関係している研究者は日本第四紀学会のみならず他学会にも数多く所属しています。これらの現状をふまえて、 国内の第四紀学の関係者の幅広い理解と協力を得るためです。現在約60名で構成されています。 また日本第四紀学会から産業技術総合研究所の地質調査総合センター(GSJ)にINQUA招致に関する協力依頼を行い、 GSJ からご支援頂けることになっています。
大会のテーマについては、正式提案書で明示することが要求されています。テーマは、全体のテーマと個々の学問的なテーマの2種あります。
過去の大会の全体のテーマは、
- 第16回 Reno: Shaping the Earth: A Quaternary Perspective
- 第17回 Cairns: The Tropics: Heat Engine of the Quaternary
- 第18回 Bern: Quaternary Sciences - the View from the Mountains
- Quaternary Research for a Changing World
- Quaternary Perspective on Climate Change, Natural Hazards and Civilization
- Sustainable Living on the Active Earth: Implications from Quaternary Research
ご協力のお願い
来年の5月1日の正式提案に向けて、招致委員会では、正式提案書の作成準備を行っています。上記した主テーマ名や個別テーマ名に加えて、
巡検候補地も記述する必要があります。是非、会員の皆様のご意見を招致委員会にお寄せ頂けますようお願い致します。
大会に向けての活動に関すること、テーマ名など何でも結構です。
(送付先:inqua2015-k@m.aist.go.jp)
また海外の研究者でお知り合いの方がいましたら、是非、19th INQUA Congress 2015 NAGOYA へのご協力をお願いして頂けますようお願い致します。
次回のINQUA大会は2011年7月20〜27日にスイスのベルンです。是非多数の皆様に参加して頂けますようお願い致します。 ベルン大会は2010年11月30日が要旨投稿の締め切りになっています。詳しくは大会のホームページをご覧ください。 (http://www.inqua2011.ch/)
第19回INQUA大会の日本招致に向けて、ご協力とご支援をよろしくお願い申し上げます。
第19回INQUA大会日本招致委員会 委員長 斎藤文紀 副委員長 遠藤邦彦、奥村晃史 (委員会の名称は、第19回 INQUA大会日本招致準備委員会でしたが、7月に提案を行ったことから準備を削除し、 第19回INQUA大会日本招致委員会としました。)